ラリーカーのウィングは特殊? 空力的違いとは
どうも
いつも通りネットで車について調べているとき、
ふと、ラリー車にもデカイウイングついてるけど、SUPER GTとかのものとは違うのかな?と気になりました。
ラリーではドリフト走行だろうから、斜めからの走行風にも対応しているのだろうか?
実際のところどうなのだろうか。
まずは、百聞は一見にしかず。ということで、写真で見比べてみると
参照:http://simo-ken.sblo.jp/s/article/178756562.html
参照:https://www.nairuya.com/cgi-bin/cata/clip.cgi?mode=sview&bango=145
ほうほう。これがラリー車か
参照:https://toyotagazooracing.com/jp/supergt/report/2017/test/okayama-03.html
参照:http://okugawa.jp/photo/2008/gt1/index.html
ん?? ラリー車はウイングが横まで回り込んでいるような。
とすれば、これは斜めからの走行風を意識した構造か?
だとしたら、同じドリフトの、D1のウィングは、
参照:http://www.d1gp.co.jp/03_sche/gp2017/gp1701/gp1702_repo.html
あれれ、、?
ということは、あの回り込んだウイングは、車体の違いからくるものか。
その証拠に、SUPEE GTか何かのウイングも、車体に合わせて中央部が盛り上がっているものがある。
ヤリスやインプレッサのウイングもその延長線上か
だとしたら、ラリー車だからと言って、SUPER GTの車体と空力的に違わないのですね。
その証拠に、最近のラリーでは、昔ほどドリフトを多様しないとも言われています。
コーナー手前で真っ直ぐブレーキングして、リアタイヤのグリップを使いながら曲がるというのです。
走り方も、案外サーキットのそれと近いのですね(^^)
では
ボルテックスジェネレーターの流体力学
今回はボルテックスジェネレータについて考えたいと思います。
先日流体力学の講義にて、
「ボルテックスジェネレータはエネルギーを移動させるものだ!」と、教えられたもののちんぷんかんぷん...
そこで、後から自分なりに考えて見ました!
そもそもボルテックスジェネレータは、
"
出典:http://www.shinko-chem.com/beck/vortex/index.html
こんなやつ。飛行機、車などで、空気の流れを整流し、適度な渦を発生させて空気抵抗を減らしたりする(?)やつです。
図A(ボルテックスジェネレータなし)
まず、ボルテックスジェネレータの無い(図A)の場合を考えてみます。
そもそも、空気には粘性があり、高速で移動するときはそれが無視できなくなります。
粘性があるということは、図の車体の近くを流れる空気はどんどん失速していき、、車体後部を流れる頃には明らかな速度差が生じます。
これが、渦が発生する原因であり、車体後ろで負圧となり車体を後ろに引っ張ります。
図B(ボルテックスジェネレータあり)
そこで、ボルテックスジェネレータがあると(図B)、
この速度差のある空気の層をかき混ぜるのだと考えられます。
これは言い換えれば、流れの遅い空気層に早い空気層を混ぜる。エネルギーを遅い流れの方に移動させる。というわけです!
ここからは余談ですが、
実車とラジコンカーで空気層の剥離について比べてみました。(明らかに、実車だとおもいますが、、)
まず、仮定として、
同じ形状の実車とラジコンカーが、大きさに対して同じ速度で走っているとします。(図C)
図C(周りの空気の薄さの違い)
すると、同じ空気ですが、
ラジコンカーの周りの空気は相対的に薄くなり、動粘性係数が大きくなることで、レイノルズ数は小さくなります。
レイノルズ数は Re=U l/v で定義される。
・Uは流れに対する速度
・lは代表長さ。物体の大きさに伴って増大
・vは動粘性係数。これが大きいほど粘性が大きい]
一般に、レイノルズ数が
小さい→層流、粘性の影響が強い
大きい→乱流、慣性の影響が強い
である。
したがって、代表長さが大きい実車の方が乱流が発生しやすい。無事 実車の方が空気層の剥離が生じやすいことが示されました。ホッ(^^)
また、レイノルズ数の定義式から、
速度Uが大きいほど空気層の剥離が起きやすいことも分かります。
これも当たり前ですね(^^;
今回は、実車とラジコンカーで同じ空気でしたが、
空気密度を変えてレイノルズ数を同じにすれば、ミニチュアでも実車と同じ条件で風洞実験できそうですね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!では