車設計士を目指す大学生のブログ

自動車を中心に工学的に考察します。

ユーノスコスモのサルーン版?マツダの隠れた名車センティア

皆さんはセンティア(初代1991~1995)をご存知だろうか。
流麗なフォルムと当時の技術を結集して作られたこの車について見ていこう。
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参照:https://www.google.co.jp/amp/s/middle-edge.jp/articles/Tb1jC.amp

○デザイン
低くて曲面で構成されたデザインは、それまでのマツダ車にない流麗なものだった。

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参照:https://www.goo-net.com/ipn/catalog/MAZDA/SENTIA/2502943/

デザイナーである田中俊治は、当時ユーノスロードスターのデザインも担当しており、こちらにも曲面を多用した美しいデザインとなっている。この低く伸びやかなデザインから、一部ではセンティアをユーノスコスモのサルーン版と捉える見方もある。

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参照:http://car-moby.jp/218028

ユーノスコスモのデザインは今日みても、寂れていないデザインであるが、
センティアも東京モーターショーにて展示された際、パトリック・ルケマン氏に「マツダのデザインは独創的だが、特にこの車はとても美しい」との評価をうけている。

○価格帯
この車はマツダの高級セダンとしての立ち位置。トヨタのセンチュリー、日産のプレジデントのような
、メーカーの看板(言い過ぎ?)でした。しかし、これらが後席重視のショーファードリブンであるのに対し、センティアは運転者の快適性を重視していた。

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センチュリー 参照:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/トヨタ・センチュリー
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プレジデント 参照:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/日産・プレジデント


まあ、価格帯はこの2台には及びませんが、
2.5L V6モデル 273万円~
3.0L V6モデル 414.5万円~

これは、現在のマツダセダンのフラッグシップであるアテンザが、
2OS(2WD) 279万円~
XD Lパッケージ(4WD) 401万円~
であることと比べても、なかなか気合いの入ったモデルであることが分かります。

○メカニズム
そんな、高級車と位置付けられる車ですから、当時のマツダの技術が結集されています。

・ソーラーベンチレーションシステム
ソーラー発電により、駐車中の車内を換気する機能。これにより、夏場に車を停めておいても車内が高温になりにくい。

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参照:http://minkara.carview.co.jp/smart/userid/649719/car/554075/1862217/photo.aspx

・ラグジュアリーな内装
4ドアサルーンとはいえ、運転者の快適性を重視している点がマツダらしい。

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参照:http://minkara.carview.co.jp/smart/userid/649719/car/554075/1862114/photo.aspx
・4WS(四輪操舵システム)&マルチリンクサスペンション

フォグランプがステアリングに連動して動く

など、マツダの車作りの考え方や、技術力がつまっています。